イタリアもプリマヴェーラ

最近イタリアも大手のスーパーなんぞ、増えてきまして



ジェノバ (Genova)

最近特に、こういう機会でもないと、スケッチすることなんてないから、
と言い訳していたら、いざ、こういう機会がくると、
今度は逆に、スケッチしなくてはという強迫観念にかられ、
特に一枚目なんて、手も動かないし、楽しくないし、
何の為のスケッチなんだろうと思うのだけれど、
こういう機会でもないとスケッチできないから(先頭に戻る)、スケッチしよう。

そんなことを考えてると、不思議と適当な場所さえ見つからない。
夕方近くになって、何となく入った路地がいい感じ。
恐る恐る1枚目。

コルニリア (Corniglia)

チンクエ・テッレ(Cinque Terre)とは、
地中海に面した険しい岩肌の海岸線に、張り付くように点在する5つの集落。
それらを結ぶ海岸沿いの細い道は、岩肌を削って造られた生活道路。
今では、観光客の恰好のトレッキングコースになっている。
その道を、ヴェルナツァ(Vernazza)から、コルニリアを目指す。
アップダウンの連続に、強い日差しも相まって、汗がにじむ。
突然、海側が開けて、視界が広がった。
わぉ!
遠くにコルニリア、そのまた向こうにマナローラの町が見える。
ちょうど木陰だったので、休憩を兼ねてスケッチした。
木陰にそよぐ冷たい風が気持ちいい。

アメリカ人(多分)にその絵売ってくれないかと言われた。
今、描いたばっかりで、断ったけど、いくらで買ってくれただろ?

マナローラ (Manarola)

高台を登ったところに石のベンチが並ぶ絶好のスケッチポイント。
下書きを終えて、天気よし。
いい感じの影が、家の壁に落ちている。
色塗りを初めてしばらくしたところで、雲行きがあやしい。
あら?色が、影が・・、と思う間に、いきなりどしゃぶり。
小さな折りたたみ傘を、開いてはみたものの、
紙はグショグショ、絵の具はにじむわでもう大変。

ひとしきり降った雨が止み、日差しも出たが、さっきと影が全然違う。
適当にごまかしながら仕上げる。まあ、ライブだからしょうがない。
立ち上がったら、座ってた場所は水たまり(石だから)になっていた。
どうりで冷たいと思った。

バッサーノ・デル・グラッパ (Bassano Del Grappa)

パドヴァからバスで1時間ちょっと、
水量豊かなブレンタ川が流れる山間の静かな町。
少し冷たい山の空気に包まれて、点在する酒場も雰囲気よし。

パドヴァを出る時は曇りだったが、町に着いたら小雨模様。
その影響もあるのか、川の水量がやけに多い。
ほんの少しかすんだ対岸の黄色い家が綺麗だった。
小降りで始めたが、その内本降りに。
河岸の広っぱで描いてるから逃げ場はないし、
早々に切り上げた。

トリエステ (Torieste)

アドリア海の一番奥、国境の町トリエステ。
この誘うような響きが、ずっと気になっていた町。
市街は全面海に接して、それはもう解放的。
夜景も綺麗だし、いい雰囲気のカフェやレストランにも事欠かない。
でも、何かが違った。
ここは、一人で来るところではない。

海に沈む夕陽に照らされた灯台が綺麗だった。
綺麗なのはほんのひとときで、
しかも、その綺麗さも、刻々と変化してゆく。
スケッチするのは苦労する。
そのままを追って描いていると、
色々な時間が混ざり合っておかしなことになるから、
(実際、おかしなことになってしまってますけど、)
瞬間を記憶して、一気に描くしかないんだろうなあ。

ちなみに、コーヒーのillyの本社はここトリエステにある。

トリエステ (Torieste)

fsトリエステ中央駅近くのウディーネ通り(Via Udine)

トリエステを発つ列車まで時間があったので、
駅の右手の道から山側に歩いてみた。
高低差がある為、途中からはジグザグの階段。
登り切ったところにベンチがあって、
座ってみたら、正面にバール、
スケッチするには、丁度よかった。

おまけ・飛騨市河合町

高山本線、角川駅近くの踏切

宮川沿いの道からそれて、緩い上り坂、
何でもない踏切なんだけど、
そこに、新緑の山と、春の日差しが加わると、
不思議なことに、ただの踏切ではなくなる。


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